第16話 初めての海外ダイビング~ペリリュー – 初心者ダイバーまっちゃんの体験記

パラオに来て3日目。ペリリュー島に渡りました。

魚影が濃い。
しかも激流。
与那国で慣れたつもりでしたが、それを上回ります。

BCDのポケットに入れていたダイビングベルの紐が岩に引っかかり、激流の中で外すのが大変でした。

BCDに下げていた、直径5ミリ、長さ30センチ程のステンレスの指示棒の先が岩の割れ目に引っかかり、ぐにゃりと曲がってしまいました。流れの凄さが分かります。

ダウンカレント(下向きの潮の流れ)につかまらないよう、ガイドとの距離にとても気を遣います。
「初めての海外ダイビングでペリリュートは凄い」と、リピーターさんから誉められ?ました。

今回はビデオカメラを持って行きましたが、撮影したい被写体がたくさんあったのに、撮れずにショック。カメラカバーのハウジングが曇ってくる、いわゆる水没という現象に加え、レンズのズームレバーも効かなかったのです。

翌日からカメラを持たずに潜ると、気持ちに余裕が出て感動に浸ることができ、心のカメラに思い出を残せました。

グレイリーフシャークの群れは圧巻。
ギンガメアジは、群れの中にグレイリーフシャークがいると寄っていきます。怖くないのかな?
サメの肌に体をこすりつけて、寄生虫を取り除いているのですって!サメ肌だからざらざらしていて気持ちがいい。納得です。

ダイビングを終えて宿に帰る途中、リピーターさんから「戦跡ツアー」に誘われました。
何?と思いましたが、ペリリューは、太平洋戦争時の日米の激戦地でした。

若いゲストさんたちは楽しそうに騒いでいましたが、私は胸に迫るものがあり、何も言えませんでした。

この滑走路から特攻機が飛び立って行ったんだな。

この上陸艇で米軍が押し寄せ、日本軍は壊滅的な敗北をしたんだな。

司令部跡には砲撃の穴がいくつも開いています。怖かっただろうな。

日本軍と米軍の戦車が並んでいましたが、大きさがまるで違います。こんなに差があっては、互角に戦えるはずがない。

日米の多くの若い兵士がここで命を落としたと思うと、胸が痛みました。
若い人たちには観光名所の一つかもしれないけれど、やはり現代史をきちんと教えるべきだと思いました。そして一刻も早く、戦争のない世界になってほしいです。

■ダイバーズ保険facebookでは、まっちゃん撮影の写真も掲載しています。
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