第4話 盗難その1(車体そのものの盗難)

今月と来月は2話に分けて、車体そのものの盗難と、車載されていたダイビング用品の盗難についてお話しさせていただきます。

先ず前提条件としまして、自動車保険に車両保険まで付帯された契約が対象になります。
対人・対物賠償だけでは、車両のダメージは補償されません。

1.車両の盗難パターンA
(車両保険付帯の場合)

車両盗難で多いパターンは「コンビニに駐車中“鍵を施錠せず”エアコンをかけたまま…」でしょうか。

先ず保険の問題以前に、ドライバーは道交法に違反しています。犯人が人身事故でも起こした場合には、車両管理責任者(鍵を施錠しなかったドライバー)は共同不法行為として人身事故の賠償責任まで負うことになります。

この様な形態にて、対人賠償事故ならびに対物賠償事故が発生した場合には、被害者救済の見地から任意保険は有効に働きますが、車両保険については契約者と保険会社の間でご相談させていただくことになります(ケースバイケースになります)。

少しの駐車時間でも、施錠を心掛けてください。

2.車両の盗難パターンB
(車両保険付帯の場合)

自宅車庫で、施錠をしていたにも関わらず盗難に遭ってしまった場合には、問題なく車両保険の対象になります。

ビーチなどでは、ドアノブにダイヤル式のキーケース掛けて、キーケースの中に鍵を収納する形式も見かけますが“ギリギリセーフ”ですが、ケースバイケースで保険会社ごとの判断も異なるかもしれません。

保険約款上は、盗難から30日経過し、車両が発見されずに戻ってこない場合には契約されていた保険金額(申込みされた設定金額)満額が支払われます。

幸いにも発見され手元に戻ってきた場合、無傷でしたら保険金は支払われませんが、キズが付いていたり、内装が激しく汚れていた場合などには、修理清掃費用が支払われます。

それでも気分が悪いような場合には、保険会社との相談になりますが、車両の買いなおしが認められるケースもあります(血痕跡など事件性があった場合等)。

株式会社遠井保険事務所
遠井洋文・責任編集 ▲