第9回 季節来遊漁【教えて!ぱーこ先生】

第9回は連載三回目、葉山ダイビングショップNANAから、ぱーこ先生が季節来遊漁についてお伝えします。

********************

こんにちは!葉山ダイビングショップNANAから、ぱーこ先生がお伝えします。

今回のテーマは季節来遊漁です。
夏には、季節来遊魚と呼ばれる、葉山の海では普段見られないお魚達が、黒潮に乗ってやってきます。
色鮮やかな子が多く、私達ダイバーの目を楽しませてくれています。

今年観察されているお魚をご紹介しましょう。

まずは、ミジンベニハゼです。

ミジンベニハゼ
ミジンベニハゼ

以前は観察できませんでしたが、ここ数年、夏になると出会えるようになりました。
砂地に落ちている空き瓶や貝殻などを住処にしていて、大きさは1〜3㎝程度。
このお魚が葉山に現れると、お客様が一気に増えます。(笑)

続きましては、ニシキフウライウオです。

ニシキフウライウオ
ニシキフウライウオ

初めて見る人は、こんな変な形の魚が本当にいるの?と驚くことでしょう。
翼を広げた鳥のような!飛行機のような!幼魚の時は透明ですが、棲家を決めて数日経つと、黒・黄・赤など、その場所に適した色に変化します。

3つ目はイロカエルアンコウです。

イロカエルアンコウ
イロカエルアンコウ

この子もダイバーに大人気です。
大きな口は、お魚を丸呑みするため。捕食スピードはお魚界No.1、として知られています。
アンコウと名に付くとおり、チョウチンアンコウのように、頭にエスカー(擬似餌)が付いています。
この擬似餌を使って他の魚を誘い、パクッとひと飲みにしてしまいます。
こんな可愛い顔をしていても、舐めてはいけませんね。

最後は、ハタタテハゼ。

ハタタテハゼ
ハタタテハゼ

沖縄などの温かい海域に多く生息していて、葉山で観察できるようになるとは思ってもいませんでした。
背鰭がピンと立っていて、いかにも南方系という色や形をしています。

ここ数年、幼魚が1〜2個体観察されています。
伊豆の方では群れで観察できるようになった、という話も耳にしました。
葉山も近い将来、南国化してしまうのかと思うと怖い気がします。

地球温暖化の影響により、葉山で観察できる季節来遊魚の種類が増えてきました。
そんな葉山の海も楽しんでいただけたら嬉しいです。

ダイビングショップNANA 永橋麗良様 ▲
https://nana-dive.net