第2話 ライセンス講習~こんなはずでは・・・- 初心者ダイバーまっちゃんの体験記
旅行会社のカウンターで「行き先は久米島、○月○日から○日まで」と告げ、飛行機とホテルの予約を取ってもらいました。
ホテルに着いて体験ダイビングを申し込むと、現れたショップのボスに
「体験ダイビングを何回位されましたか?」と。
「そうねえ~7、8回位かな」と答えると、
ボスはすかさず
「ライセンスを取りましょう!」
その勢いに飲まれ、思わず「はい!」と答えていました。
インストラクターは、坊主頭にキャップをかぶったお兄ちゃん。師匠と呼ばせていただきます。
まずはホテル付属のプールで練習。次に海洋実習。
泳ぎを覚えたのが海だったので抵抗はないはずでしたが、うねりや潮の流れに翻弄されました。
こんなはずではなかったのに…。子どもの頃から運動が苦手で、おまけに50の手習い。 頭で分かっていても身体は思うように動いてくれない。言われたとおりにできず半泣きです。
マスクを外す時「あれ?」と思ったら、マスクのストラップがひらひらと落ちていきます。
下にいた師匠が「何でも力尽くでやればいいというものではないんだよ」
と言いながら渡してくれました。フィンのバックルも力ずくで外していたので。
ビーチで師匠に「準備しているから、自分でちゃんとフィンを履いて僕のところまで泳いで来てね」と言われました。
押し寄せる波に四苦八苦しながらフィンを履き、シュノーケルを口にして泳ぎ始めた途端、頭から波をかぶり、水を飲んで息ができない!
苦しくて師匠にすがりつこうとしたら、「僕につかまらないでください」と強い拒否。
もうパニック。
「落ち着いて」と何度も言われ、「浅いから立ちなさい 」と指示され、這いつくばってようよう立ち上がることができましたが、ホッとすると同時にげんなり。
そのとき言われたのが、
『苦しくても他人にしがみついてはいけない。
落ち着いて、原因を考えながら行動すること』
(できるかい!そんなこと!!)
「今の場合、シュノーケルからレギュレーターに変えればよかったでしょう?」
そうでした。
ライセンスを取るなんて言わなければよかった。
体験ダイビングならお姫様扱いで、こんな苦労しなくてもよかったのに、と後悔しきり。
海の中はカラフルな魚や珊瑚であふれていたけれど、心の中は真っ暗闇。重い気持ちで講習に臨みました。
できの悪い生徒に師匠は根気よく丁寧に指導してくれたので、ドタバタながらも課題をこなし、ライセンスカードを手にすることができました。
これで、インストラクター引率の下、水深12mまでのダイビングが可能になります。
「次はオープンウォーターだね」と師匠はにっこり。次の休暇も久米島に決定。
これって私がネギを背負ったカモってこと?
続く… 次号は、オープンウォーター講習
■ダイバーズ保険facebookでは、まっちゃん撮影の写真も掲載しています。
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